学校活動と住民参加を通じたジェンダーに配慮した就学継続プロジェクト

パキスタンは、5~16歳の総人口5,153万人に対し2,280万人(Academy of Educational Planning and Management (AEPAM)、2016-2017)の不就学児童(Out of School Children、以下「OOSC」)を抱えている。中でもプロジェクト対象地域のシンド州は、同国 4 州の中でも総就学率が低く、OOSC が割合・絶対数共に多い。初等教育の修了率も 57%と全国平均より低く、さらに男女差が(男子71%、女子40%と)極めて大きい(シンド州政府学校教育・識字局、2021)。また、農村部の貧しい家庭の女子の就学率が低いなど、社会経済状況による格差が大きいことも特徴である(AEPAM、2016-2017)。
パキスタン政府は、国家開発政策「Vision2025」の重点分野として「人的資本と社会資本の開発」を、また国家教育政策枠組み(2018 年)の中で、不就学児童対策を最重要課題と位置付けている。そしてシンド州政府も、教育セクター計画においてOOSCに対する平等な公教育(フォーマル教育)へのアクセスを提供することを主要目的の一つに掲げ、OOSCの公教育への受入と進級促進を目指している。
同国の教育分野における喫緊の課題に対応するため、国際協力機構(JICA)は 2021年6月から7月に詳細計画策定調査を実施し、本プロジェクトの協力の枠組みについてシンド州政府と合意した。本プロジェクトは、シンド州において、1) コミュニティの協力、2) ジェンダー視点に立った活動の実践、3) 近隣校同士や地方行政官による支援を組み合わせた退学抑止モデルの開発と実施を目指し、その実践と普及を通じOOSCの減少に寄与することを目的としている。
当社は、JICAとの業務実施契約に基づき、株式会社国際協力センター(IDCJ)が主契約者として運営する本プロジェクトに対し、同分野で知見と経験を有するコンサルタントを派遣し、プロジェクト成果の発現に寄与することが求められている。